2011年7月9日土曜日

霊界の存在

2003年から、宇宙背景放射を観測するWMAP衛星の観測によって、宇宙全体の物質エネルギーのうち、72%が暗黒エネルギー、24%が暗黒物質で、私たちが知っている物質は4%しかないことがわかっている。暗黒物質と言っても目に見える黒い物質という意味ではない。目には見えないが、引力だけは感じる不思議な存在なのである。暗黒エネルギーも同様である。引力を感じるということは、質量として存在しているのである。しかし目には見えない。私たちが使ういかなる測定装置でもその実体を捕えることは出来ない。私たちの周囲の空間の96%は未知なる存在によって満たされている。いま世界中の科学者が発見の先陣を切ろうとしのぎをけずっている。
また、私たちが見る物質は様々な原子から出来ていることは知られている。しかし、その原子の中の構造までは常識的にはあまり知られていない。簡単に言えばこうである。原子の中心にある原子核の大きさを1mmとすると周辺の一番近い電子までの距離はおよそ50mもあるのである。直径100mの球の中心に直径1mmの原子核があるのである。太陽が直径1mmの大きさになるまで太陽系を縮小すると、太陽系で一番遠い冥王星でも4.3mの距離にしかならない。原子の中の空間は、相対的には太陽系よりもずっとずっと広いのである。私達のこの体を構成している原子は想像を絶するスカスカのものなのである。
私達は目で見える物質というものが、何か確かなものだと思って来た。しかし実際は無に等しいのである。野球場ほどの空間の中心に針の穴ほどの物質があったとして、私達はそれに気付くであろうか。私達の体を構成している物質というものは極々僅かなのである。私達の体から空間部分を取り除いたら、全く目に見えない微粒子になってしまうのである。
私達は96%もの未知なるものに囲まれて生きている。しかも、その体といえば実際には無に等しい。しかし、私達は美しい環境に囲まれて、楽しく生きているのである。このように考えると、生きているということが本当に不思議に感じられる。私達の周囲の空間の96%が未知なものであるように、私達の命もまた何か未知なるものに支えられて生かされているのではないだろうか。この世界はまさに氷山の一角であって、大部分は目には見えない世界なのである。やはり、霊界とは死後の世界などではなくて、いま私達が住んでいる世界そのものなのではないだろうか。そして、本当の命と言うものは見えない世界に属しているのではないだろうか。体はもともと無に等しいのだから。


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