2011年6月2日木曜日

アインシュタインの式のふしぎ

 E=mc2という式は誰もが知る式ですが、これはアインシュタインが26才の時に考え出した式です。この式を見て誰もがまず思うのはわずかな質量から膨大なエネルギーが出るということです。この式は、もし一円玉ひとつを完全にエネルギーに変えることが出来たら、一家庭が 6000年以上使うことの出来る電力を得ることが可能だと言っています。それはもう想像を絶する話です。

ところが、この式にはもっと驚く意味が含まれているのです。それは「止まっているものがエネルギーを持つ」という意味です。しかし、止まっているものがエネルギーを持つはずがありません。しかし、この式はそう主張しているのです。

この式に矛盾しないように考えれば、止まっている物の中に何か動いているものが入っていてその運動エネルギーがその物の質量として見えていると考えなければなりません。
原子核の中の陽子と中性子の中にはクォークと言われるものが入っていて、それが光速に近い速度で運動しています。ですから、クォークの運動エネルギーが陽子と中性子の質量であり、それが原子核の質量であり、原子の質量となります。例えば、我々の体重は実はクォークの運動エネルギーだと言うことになります。上の式から計算すると、我々の体を構成するために使われているクォークのエネルギーは膨大なものだと言うことになります。

しかし、この考えには限界があります。クォークにも僅かですが質量があります。ではそのクォークの中にも何か動くものがあるのかと言うことになります。電子にも質量がありますから、電子の中にも何か動くものがなければなりません。これが今の物理学の大問題になっています。

動くものが入っているという考えとは別に、その物自体が別次元で動いていてその運動エネルギーがこの次元に表れていると考えている人がいます。我々は縦横高さの三次元にいます。四次元での運動を観測することは出来ません。しかし、その四次元での運動エネルギーが三次元に質量として表れていると言うのです。

先ほどのクォークや電子は、実は四次元の世界を元気よく飛びまわっているのではないかと考えている人がいます。その運動エネルギーがそれぞれの質量になって表れているのです。
E=mc2という式の持つ「止まっているものがエネルギーを持つ」という根本的な矛盾は、実は別次元の存在を証明する手掛かりになるのではないかと私は考えています。